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胆道閉鎖症の怖さは手術の遅れで低くなる生存率

胆道閉鎖症の赤ちゃんが20歳まで生存している確率は、いつ手術をしたかで決まります。生後60日内に手術をすれば43%、90日以内であれば33%、120日以内であれば25%、150日以内であれば7%、151日以降であればゼロです。あまりにも高い死亡率に愕然とするばかりですが、今回の記事を執筆した理由は高い死亡率ではなく、生後60日以内に手術を受けた赤ちゃんが全体の4割程度に過ぎないという承服し難い現実にあります。ママの皆さん、注意喚起をよろしくお願いいたします。

生後2週間の便の色変化で早期発見は可能

通常、生まれたばかりの赤ちゃんの便は緑色ですが、生後4日目からは黄色の便が混ざるようになり、次第に黄色みが強くなっていきます。その後、黄色から茶色に変化していき、生後3週目には茶色の便になっています。これが赤ちゃんの正常な便の色変化です。したがって、

生後14日以降も薄い黄色の便が続くようなら便の付いたおむつ持参で通院

してください。

生後2週間以降の黄疸でも通院のこと

便の色だけを注意しても胆道閉鎖症の早期発見はできません。生後4週以降になっても便の色は正常という赤ちゃんも少なくないからです。そこで注目していただきたいのが黄疸です。赤ちゃんに黄疸はつきものですが、生後2週間を過ぎても続くことは通常ありません。黄疸が再発することもありません。したがって、

生後2週間以降の赤ちゃんに黄疸がある場合には、その時点で通院

してください。紙おむつが主流ですから尿の色をチェックするのは容易ではありませんが、

胆道閉鎖症の主な症状は生後2週間経っても続く黄疸、淡い黄色便、濃い黄色尿

ですので、どれかひとつでも当てはまる症状があれば、迷わず病院へ行ってください。

まとめ

以上の内容を流れ図にしたのが下図です。赤枠の1の症状が出た時点で胆道閉鎖症の疑いがあります。赤枠2の濃い黄色のおしっこが出る場合には、さらに疑いが強まります。ですので、赤枠1の段階で

病院での検査を怠ると命に関わる、それが胆道閉鎖症という病気の怖さ

です。便の色を毎日チェックすることが早期発見の近道です。生後半年くらいまでは、便の色を毎日チェックしてくださいね、お母さん。
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以上の内容につきましては、「胆道閉鎖症早期発見のための便色カード活用マニュアル」(国立成育医療研究センターの胆道閉鎖症早期発見のためにのサイト)を参考にさせていただきました。

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