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一人暮らしの高齢者が急増

2015年の最新データによると、一人暮らしの高齢者は762万人で、35年前(1980年、昭和55年)の88万人と比べると、実に674万人、7.7倍に増えています。この原因ですが、単純に高齢者が増えたからではありません。

 

単位:万 人口 世帯数 独居老人
全体 高齢者 全体 三世代
1980 A 11,706 1,061 850 425 19 69
2012 B 12,730 3,190 2,093 320 261 501
B – A 1,024 2,129 1,243 -105 242 432

出典:平成26年版高齢社会白書(概要版)
※高齢者:65歳以上 三世代:親子祖父母の同居世帯 独居老人:65歳以上の一人暮らし 人口は2013.10.1現在の数字

一人暮らしの高齢者が急増している原因は離婚と未婚

個人主義と利己主義を履き違えた戦後の社会は、当然利己主義が横行する社会ですが、苦しい生活を豊かにしようと奮闘してきた先輩方とは逆に、後輩の皆さんはこれ以上生活が苦しくならないためだけに奮闘を余儀なくされています。

高齢者が4割、労働人口が5割、子供は1割という社会に向かっている日本

で、未来の高齢者たちは、親の離婚などで幼い頃から孤独に慣れていますので、生活が苦しくなる一方の社会では、親たちのように家庭や子供に魅力を感じません。年金だけでは暮らせない親を頼るわけにも見放すわけにもいきませんので、家庭や子供を持つ意欲があっても踏み切れません。この現実を生きていくわけですから、今後も一人暮らしは避けられない生き方として社会に広がっていきます。その結果が未婚率の増加となって現れていくのです。ですから、

今世紀の後半には、高齢者の3人に1人は独居老人

になります。

労働人口を加えると、2人に1人は一人暮らし

かもしれません。

 

単位:万、% 婚姻数 離婚数 男生涯未婚率 女生涯未婚率
1980 A 77 14 2.60 4.45
2014 B 66 23 20.14 10.61
B – A -11 9 17.54 6.16

出典: 平成26年(2014)人口動態統計の年間推計 平成25年版 少子化社会対策白書(全体版<HTML形式>)
※生涯未婚率:「45~49歳」と「50~54歳」未婚率の平均値から算出した50歳時の未婚率(結婚したことがない人の割合)を算出。数字は2011年のもの

子や孫には一人暮らしの老後が待っている

平均寿命は、男女ともまだまだ伸びます。

2060年の平均寿命は、男性84.19年、女性90.93年

だそうです。未来の高齢者は人生の長い期間を独居老人として暮らさなければなりませんので、今の高齢者なら独り身になった時点で悲観するところでも黙って受け入れてしまいます。将来に夢を持てない未来の高齢者は、年金にしがみつく親を見習って、あらゆる方法で今ある幸せにしがみつきます。未来の現役世代は、幸せの持ち合わせすらないので、日本の外に活路を見出そうとします。かつての海外移民のように。
高齢者の皆さんには、今ある年金も大事ですが、

私たちの責務として、せめて一人暮らしを楽しめるだけのお金は制度として未来の高齢者にも確保してあげるべきではないでしょうか。今ある年金制度を発展解消して生活保護に統一し、お互いも死ぬまで働く方向に一歩踏み出すことで、未来の高齢者を見殺しにすることは避けられるのですから。

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