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下の孫が一ヶ月検診で胆道閉鎖症(たんどうへいさしょう)の疑いがあると診断されました。検診を受けた医院から直接県立のこども医療センターに検査の仮予約をしてもらい、その後こども医療センターから電話をもらって一週間後に検査予約を確定させました。予想もしていなかった病気なので、早速インターネットで調べ、予備知識を得てから検査を受けました。以下は、その見聞録です。

医療関係者向けですが、「胆道閉鎖症早期発見のための便色カード活用マニュアル」(独立行政法人 国立成育医療研究センター)も参考になります。

胆道閉鎖症とは?

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胆道閉鎖症(たんどうへいさしょう)パパ・ママの質問のお部屋(独立行政法人国立成育医療研究センター 外科系専門診療部 移植外科編集)からの引用
新生児の胆道閉鎖症は、肝臓(かんぞう)の外にある胆管という管が詰まり、黄疸(おうだん)が取れない、尿の色が濃く便の色は薄くなっていく原因不明の病気です。
1万人に1人の割合で発症し、手術をしないと2年生存率ゼロ、手術をしても10年生存率50%、20年生存率20%という死亡率の高い病気です。
この病気の怖さは、生後90日以内に手術をしなければ、発見しても手遅れという点にあります。
通常であれば、早期発見は一ヶ月検診しかありませんので、ここで見過ごすと手遅れになる危険性が高い恐ろしい病気なのです。

早期発見できたのは一ヶ月検診での尿検査(USBA)

孫の一ヶ月検診をした産婦人科医は、おそらく尿検査で孫を胆道閉鎖症の疑いありと診断したのだと思います。方法はおそらく下図でしょう(図はクリックで拡大します)。異常を早期に発見できたのは幸運でした。生後三週間での検査が望ましいとされるのは、生後一ヶ月以内の手術だと肝移植を回避できる可能性が高くなるからです。最終的には肝移植を受けないと生存できないというのが胆道閉鎖症の現状です。遅くとも一ヶ月検診では胆道閉鎖症の検査を必ずしてもらってください。
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早期発見を可能にするもうひとつの方法(毎日の便の色チェック)

ママはこの方法を知っていましたし、チェックもしたようですが、異常がなかったので今回の診断結果には驚いていました。早目の尿検査が大事、という教訓です。
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独立行政法人国立成育医療研究センターサイトからの引用

県立こども医療センターでの検査内容

まず、

検査の3時間前から孫を絶食状態にします。

空腹を我慢させながら病院に連れて行き、

受付後は採血、腹部超音波検査まで一気に行い

ます。赤ん坊に空腹状態を我慢させるのは容易ではありませんからね。

検査後は満腹状態になるまで授乳

をさせます。そうしないと正確に診断できる検査結果を得られないからだそうです。

授乳後は半時間待って再度腹部超音波検査

を行います。検査終了後は、さらに半時間ほど待たされてから医師の診断がありました。

腹部超音波検査で、空腹時に膨らんでいた胆嚢(たんのう)が、満腹時にはしぼんでいることが確認できたので、胆嚢に満たされていた胆汁(たんじゅう)が、胆道を通って十二指腸に流れたことが予想され、したがって胆道は塞がっていないだろうとの診断

でした。肝心の

胆道は新生児の場合は細すぎて超音波検査では閉塞の有無を確認できない

とのことでした。
ただ、血液検査で、黄疸の原因となるビリルビンの値が正常値の4倍あるため、一ヵ月後に再検査となりました。またインターネットで調べなきゃ。

育爺をやってると楽隠居とは無縁ですが、

私用の仕様がない生活を送れるのも子や孫のおかげと感謝できれば、この日常に腹が立つこともありますまい。

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