敗血症とは?
敗血症とは、血管内に入ったばい菌が血液に乗って全身を巡り多臓器不全を起こさせる死亡率ダントツの病気
です。ばい菌がどこから血管内に入るのかというと、
体の内外に起こる様々な炎症(肺炎から擦り傷まで)によって増殖したばい菌が炎症部位から血管内に侵入
し全身に拡がっていきます。
免疫力の低下した方は、ばい菌の増殖を抑えられないので、ばい菌が到達した毛細血管があちこちで詰まり、血流の悪くなった内蔵は酸素を得られないので機能障害となり、血圧の低下や呼吸困難でショック状態に陥り死に至る
というわけです。
敗血症の死亡率が高いのは、院内感染が多いからです。
入院患者は免疫力が低下しているだけでなく、医療器具を体内に挿入しているか医療器具の一部が体外に出ているので、ばい菌が入りやすく増殖しやすい恰好のターゲット
になっています。
入院患者のような生活をしている老人も恰好のターゲット
になりますので、敗血症にならないための対策が必要です
敗血症の予防対策:具合が悪いときには即病院へ
オヤジ殿は、下図のように尿道カテーテルを装着したまま毎日を楽しく過ごしています。このため、年に数回は尿路感染症で発熱し、敗血症の前科があるのでその都度入院させられています。
(「看護の本を読破する」のサイトより引用)
オヤジ殿だけでなく、少なくとも
後期高齢者(75歳以上)の場合は、異変に気づいたら様子を見るのではなく即病院が鉄則
だと思ったほうが、大袈裟だと笑われても悲劇を未然に防げます。
5年前最初に敗血症になったとき、オヤジ殿はまだ自宅で生活していましたが、母が具合の悪いオヤジ殿を病院へ連れていくかどうか迷っている間に敗血症のショック状態に陥りました。朝の起き抜けからトイレに通うオヤジ殿が、午後にはトイレ前で動けなくなったらしいのですが、母は救急車を呼ばずに子供たちに電話をして相談を始めました。相談を受けた私は、予定を切り上げて実家に駆けつけましたが、その時はすでに息が荒く危篤状態であることが一見してわかる程でしたので、急いで救急車を呼び、休日だったので救急病院へ搬送してもらいました。救急病院ではすぐに救命措置が施されましたが、担当した医師からは「ここ数日がやまです」とあっさり宣告され愕然としました。
敗血症は重症化しやすく、重症化すると死と隣り合わせ
5年前の経験から、オヤジ殿が発熱した場合には、必ず病院で診てもらうことにしています。
喋らない動かないという異変があり、これに発熱、低体温、低血圧、頻脈のひとつでも確認できれば敗血症の治療を開始
しても不思議ではありません。
敗血症の場合、異常に気づいてから重症化するまであっという間(遅くても6時間以内)だから
です。したがって、
短時間で高齢者の具合が悪化していく場合には迷わず救急車を呼ぶべき
です。病院までの移動と待合室で待っている時間の経過で手遅れになる事態だけは確実に防いでください。
2016年1月27日に発熱したオヤジ殿は、入所している有料老人ホームから連絡を受け駆けつけた我が妹と一緒に救急車に乗って近くの救急病院へ。私が病院に駆けつけると、血液と尿の検査結果待ちの状態。オヤジ殿は呼びかけに目は開けるが言葉は無し。熱は38℃台、血圧は上が60台で下が40台、脈は40台ですでに重症化レベルだが、意識ははっきりしておりまずは安堵。しかし、検査結果を持って現れた医師の診断は敗血症。ベッドの空きが無いということで救急治療室で一夜を明かし翌日集中治療室へ移動。悪化を食い止めているという状態で改善は無し。4日めには一般病棟へ移動。12日目には抗菌薬治療が終了し、退院予定日が組めるまでに回復。
敗血症の原因は、オヤジ殿が装着している尿道カテーテルから侵入した細菌だろうとのこと。
下図を見れば、入院患者や老人があっさり敗血症になる理由を納得していただけると思います。
老人は敗血症に愛される世代なのです。病気になったら敗血症を必ず疑ってください。早期に治療を開始すれば、敗血症は必ず治る病気だから
です。
(「ハッピーライフ」のサイトより引用)
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