軽度認知障害とは
話をわかりやすくするために、認知症の一歩手前、それを軽度認知障害(MCI:Mild Cognitive Impairment)と定義していますが、
脳の老化を自覚している人の自覚症状全般
とするのが的を得た定義です。
関節や筋肉の痛みで老いを自覚することを軽度運動障害と定義しても間違いじゃないのと一緒
です。したがって、認知症になるくらいなら死んだ方がマシだと思っている人に対しては、認知症の一歩手前とは何かを定義してあげた方が親切かもしれません。
認知症の一歩手前とは
財布やメガネを毎日のように捜したり、部屋を移動中に移動の目的を忘れたり、「あれ」とか「これ」とかの代名詞が多くなったり、知り合いの名前をど忘れしたりする頻度が高くなれば立派に認知症の一歩手前です。走れない、歩くのが遅くなった、腕が上がらないなどの軽度運動障害も認知症の一歩手前です。これらの障害を放置し続けるとやがて認知症になります。したがって、
認知症の一歩手前とは、生活に支障をきたす出来事(=障害)が増えていくのを放置している状態
といえます。この状態が日常生活に支障をきたすようになると、ある日突然「あなたは認知症です」と宣告されてしまうというわけです。
軽度認知障害や軽度運動障害を放置している状態とは
この状態を確認するのは簡単です。
歩く、しゃべる、手を動かすの何かひとつでも欠けていれば、まさに放置状態
になります。
使われない肉体部分が退化すると、使われない肉体をコントロールしてきた脳の細胞も同時に退化
していくので、このような人が寝たきりになるとあっという間に認知症を発症するというわけです。
認知症の予防方法
2015年に認知症の予防方法はほぼ確立されたと断言しても過言ではありません。寝たきりの人も未成年の方もポイントはひとつ
毎日手足と口を動かせ
たったそれだけです。そうすれば認知症は予防できます。家事でもリハビリでもスポーツでもなんでも構いません。とにかく動かしてください。そうすれば脳は老化しません。
老化によって軽度運動障害が起こるのではなく、体を使わないから老化が進み障害も起こる
のです。
老化の進行は年齢が原因ではなく、多くの人の場合テレビの前に座っている時間の長さが原因
です。老化は止められないと諦める方が多いですが、見た目はともかく、
医学的には老化しないライフスタイルは確立されているので、「老化の進行=認知症へ直行」が多くの人に当てはまる
と断言できそうです。
さて、毎日の生活で老化=認知症を予防するためには、
今のあなたのライフスタイルが老化の原因だと自覚し、周囲にいる若々しいお年寄りのライフスタイルを真似た方が認知症予防の近道
です。具体的には、
できることは自分でやる、何事にも諦めないで挑戦し続ける
ことです。健康面で具体的にやっていただきたいのは、
毎日20分以上歩く、ダイエットはしない、食事の回数は気にせず一口ごとに箸を置いてメールをするなどして中断しながら食べる、野菜と魚中心の食生活を実践しお米は最後に食べる、便秘と歯槽膿漏は完治を目指す、睡眠不足を気にせず眠くなったら5分でも寝る、ストレスは3分間呼吸に集中すれば消える
などです。そして、
テレビの前に座っている時間は電話タイムに
してください。どれだけ電話をしても料金は一定額というサービスが当たり前になってますので、親、兄弟姉妹、友人知人と楽しくお喋りをして若返ってください。電話をする相手がいないのなら、お住まいの市区町村が運営している講座やサークルに参加してください。
孤独は自治体に電話をするだけで解消
されます。行動しなければ認知症の一歩手前は時間の問題です。勇気を出してください。健闘を祈ります。
認知症&軽度認知障害の自己診断方法
認知症の人は歩幅が狭いです。それは歩くスピードでわかります。認知症の人は起きてる時間のほとんどを座って過ごします。したがって、認知症の方の生活を真似ると認知症になっていきます。つまり、
老若男女を問わず、歩くのが遅くなった、座っている時間が長くなったという方は、認知症への一本道を歩んでいる
ことになります。認知症が40代でも発症している現状は、これで説明できます。デスクワークで頭を使っているつもりでも、脳は老化が進んでいるというワケです。
脳の老化具合は歩くスピードが教えてくれますが、できないことが増える生活そのものが脳の老化を自覚
させてくれます。
認知症&軽度認知障害の自己診断テスト
今のライフスタイルを見れば、認知症になるか否かがほぼ正確にわかりますが、今の状態を知りたいという方のために一般社団法人 認知症予防協会が提供している「認知症自己診断テスト(改訂版)」を一部簡略化して自己テストができるようにしました。下記事項を熟読のうえ、「スタート」ボタンを押してください。テストが始まります。テスト結果に対する講評はあくまでも私見ですので、参考意見とお考えください。
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