育児は人生の本質を学ぶ最高の機会

です。赤ん坊の気持ちがわかるようになると

悩みの多くは悩むに値しない

と納得できます。

私が育児から学んだ人生最大の成果は、

赤ん坊には無くて大人には必ずある人生最大の阻害要因、不安

です。例外なく赤ん坊は不安と無縁です。赤ん坊は自力では生きられませんが、リスク管理に不可欠な不安という感情が本能にありません。不安が生命維持に不可欠な機能(=本能)でないとすると後天的な感情ということになりますが、それならば、なぜ

私たち大人は皆不安に怯えて生きている

のでしょうか。

得られない不安や失う不安の解消に人生の多くを費やしている

のでしょうか。ボケる不安、美貌を失う不安、病気になる不安、生活費の不安、仕事の不安、人間関係の不安など、多くの人が飽きもせず次から次へとたくさんの不安を抱えていきます。

次々に不安を解消しても次々に不安が生じます。

誰もが不安を払拭できずに今を生きていますが、赤ん坊は教えてくれます。

不安への対処は、不安が的中してから対処

するのがベストだということを。事後対処が不安な方は、不安が的中したときの対処法を準備しておけばいいでしょう。被害拡大の防止というより、

的中した不安と闘う覚悟を今のうちにしておく

ために。的中してから不安に対処できている大人は、多くの場合死を宣告された人です。死を宣告された多くの人が、残された時間を意義あるものにしようと、これまでの価値観を再構築します。再構築で特徴的なのは不安の無視です。死の不安を無視するしか無くなったので、それ以外の不安も解消しておく意味が無くなったわけです。

人事を尽くしても的中する可能性があるかぎり不安は解消できませんし、解消しても解消したままの状態を維持できません。諸行無常ですからね。

当たり前ですが、赤ちゃんは、死を宣告されても今までの生き方を変えません。小学校低学年の子供は、死を宣告されると死ぬことより残される両親のことを心配します。

子供の頃には自分の命より大事なものがある

からです。それは、不安に怯える私たちにもあった経験です。

忘れてきたものを思い出せば人生の本質も思い出せます。

そのための近道が育児です。なにせ子供は大人の先生ですから。

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